大腸がん治療の現状と
当院での取り組み
~なぜ標準治療が
推奨されるのか?~

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大腸がん治療の現状と当院での取り組み~なぜ標準治療が推奨されるのか?~

講師:おおたかの森病院 院長 松倉 聡 医師

講師:おおたかの森病院 院長 松倉 聡 医師

大腸がんの原因

食生活の欧米化により肉や油などのタンパク質や脂肪分を多く含む食事が増えたことが原因だと言われています。その他にも高カロリーの食事による胆汁過多や便秘が関係しているという説もあります。

大腸がんの症状

大腸がんの症状

  • 上行結腸や盲腸にがんができると出血による貧血がおきたり、腫瘍(しこり)ができたりします。
  • 下行結腸やS字結腸にがんができると下血・血便・便秘や下痢などの症状がでてきます。

大腸がんの死亡者数の推移

大腸がんの死亡者数

◆昭和30年(1995年)
男性:2,079人

女性:2,160人

◆平成29年(2017年)
男性:27,334人

女性:23,347人

10倍以上!

大腸がんの進行度と生存率

講師:おおたかの森病院 院長 松倉 聡 医師

大腸がんの予防

適度な運動と野菜中心の健康的な食生活を心掛けましょう。また、二次予防としてポリープをがん化する前に切除することが予防につながると言われています。定期的に検診を受けることをお勧めします。

大腸がんの検査方法

検診法・・・便潜血反応
診断法・・・直腸指診、大腸内視鏡検査、注腸造影検査(バリウム検査)

大腸がんの治療法

内視鏡治療

内視鏡治療
  • ポリペクトミー(内視鏡的切除)内視鏡の先端からスネアと呼ばれる輪をポリープにかけて絞扼し高周波電流を流して焼き切る方法
  • 内視鏡的粘膜切除など

手術

開腹手術、腹腔鏡下手術から更に進化した「単項式腹腔鏡下手術(SILS)」が普及

従来の腹腔鏡下手術

従来の腹腔鏡下手術

『4か所に穴を開けます』

従来の腹腔鏡下手術

単項式腹腔鏡下手術

『1か所のみ』

単項式腹腔鏡下手術は、傷が目立たず痛みや出血、感染リスクも低減される低侵襲な治療です。

従来の腹腔鏡下手術

当院では、2010年5月の導入依頼、
現在では1000件を超える実績があります。

化学療法(抗がん剤療法、分子標的治療薬、免疫療法など)

分子標的薬はゲノム・分子レベルで、がん細胞の特徴を認識し、がん細胞の増殖や転移をする特定の分子だけを狙い撃ちにするので、正常な細胞へのダメージが少なくなっています。これにより効率よく化学療法を行うことができるようになりました。

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