心臓血管外科では、医師が常にホットラインを携帯しておりますので、 近隣だけでなく、他の医療機関からの問い合わせや、手術の依頼にも迅速な対応をいたします。
緊急時には、当院所有の救急車を使用し、スピーディーに患者様の搬送をいたします。 また、遠方からの依頼に対しては、県内外を問わずドクターヘリでの搬入を受け入れしています。
心臓血管外科学会認定修練施設
胸部ステントグラフト実施施設
腹部ステントグラフト実施施設
心臓血管外科へのご質問・お問合せは
1.電話 04-7141-1117「心臓血管外科の医師につないで欲しい」とご指示ください
2.お問い合わせフォーム「その他」をご利用ください
当院で心臓血管外科手術が始まり、9年が経過いたしました。手術件数を中心に診療の概略をご報告申し上げます。
高齢者あるいは全身状態がすこぶる不良といった胸や腹を開く手術に耐えられそうにないと考えられる方のための手術です。2023年は胸部3件でした。
当科の特徴は、『大動脈の手術が多い』ということです。 特に急性解離の依頼が目立ち、急性A型解離19件、 急性B型解離(原則として手術を必要としない解離)の救急搬送は30件でした。 大動脈救急疾患対応の需要が依然として高いことは明らかでしょう。
緊急手術は心停止後や低血圧の状態など全身状態の非常に悪い条件で行われることが多く、手術自体は終える事ができても術後回復に時間を要し、 著しく体力が消耗されるため、菌に侵されやすい状態が長く続きます。術後感染には主なものとして、肺炎、創部感染、血液感染の3つが挙げられ、 これらはどれも生命を脅かすものといえます。しかし当院では、『感染対策委員会』が十二分に機能しており、関係者に感染の恐ろしさを啓蒙し、 その予防法を常に追求し、リハビリ療法士や看護師、その他、一患者に直接関わる者全てが、具体的に実践する事により、 術後感染発生を極限まで減らす事が可能となっています。これが当科のもう一つの特徴として挙げられると自負しております。
この3点を私たちの重要な役割と心得え、日々の治療にあたっています。
当科では、心臓や血管疾患を前に、その治療方針や治療過程における合併症対策などについて、循環器内科医、 麻酔科医、看護師、臨床工学技士、 理学療法士、放射線技師、管理栄養士とチームを組み、全人的に『何が最適か?何が必要か?』あるいは 『何が不適切か?何が不要か?』を議論し、 判断しながら診療を進めております。
当科の役割のひとつでもある『大動脈瘤の早期発見・早期治療』の実現のため、医療講座の実施やコラムの執筆を積極的に行っています。 心臓血管系の疾患についての概要や、実際の医療現場で起きている事象などを一般の方にも分かりやすく解説しています。 大動脈瘤の早期発見のためには、CT(断層撮影)が有用であることなど、ご自分や大切な方の命を守るために役立つ情報を発信しています。 医療講座の実施については、当院の総務課・広報にお問い合わせください。
私たちが治療をする際の指針にしていることは、『この患者様が自分の家族だったら、どういう治療をするか』ということです。 年齢は、人間の身体の一つの指標でしかありません。また、患者様を取り巻く環境も千差万別です。 患者様おひとりおひとり、そしてそのご家族に寄り添った治療を行うために、診療科を超えた【チーム医療】で取り組んでいます。 大動脈瘤のみならず、その他の心臓全般の病気や手術についても、お気軽に質問や相談をお寄せ下さい。真摯に対応いたします。
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大動脈瘤の治療法として一般的に知られているのは、大きく胸や腹を切開して瘤を確認・切除し、人工血管で置き換える手術で大動脈瘤治療の根幹です。 しかし今日まで年齢や既往、体の状態などから手術が不適切な場合があり、医師から「残念ながら治療が不可能 」と言われ、 絶望の淵に立たされてきた患者さんが大勢おられました。 こうした状況下に近年、胸や腹を開けることなく、脚の付け根の傷から血管内に管を入れ、 レントゲンで見ながら人工血管を患部に置くことで、大動脈瘤破裂を予防するステントグラフト治療ができるようになりました。 瘤部分はステントグラフトにより圧力がかからなくなるため、破裂の危険性がなくなり、さらに瘤は次第に小さくなることが期待できます。 ステントグラフトによる治療は、より小さな皮膚切開で、身体への負担が小さく、手技自体は比較的短時間で行うことが出来ます。
当院では、この治療法を2016年6月から導入しています。手技自体は2~3時間程度で、術後の回復も早く、約1週間~10日での退院が可能です。 呼吸器疾患・脳梗塞・心疾患など、手術を受けるには危険が高いという理由で、人工血管置換術は不可能と言われてきた方への治療が可能となり、 多くの方が破裂の恐怖から解放される福音となっています。一般的にはステントは不適切とされる胸腹部大動脈瘤に対しても、 置換手術に耐えられない場合には考慮できます。大動脈瘤の治療では、昨今、マスコミ等の影響が大きく「とにかくステント希望です」と おっしゃる方が非常に多くなっておりますが、 すべての方に対してステントグラフト治療が可能であるというわけではなく、 大動脈瘤の形態や場所によりステントグラフト治療に適さないことがあります。 私たちは、患者さんお一人お一人の瘤のある部位や形態、また身体状態などを考慮した上で“置換手術”と“ステントグラフト治療”の それぞれの利点と欠点についてチームで十分に検討します。その際は、『自分の家族なら、どうするか』を考えの中心に据え、治療法を決定しています。 大動脈治療を飛行機に例えるなら、人工血管置換及びステントグラフト治療は、その ”両翼”なのです。
以下に、治療の画像を示します。
弓部大動脈瘤に対する鎖骨下動脈バイパスを併用したステントグラフト治療前後のCT画像
<治療前>
<治療後>
<治療前>
<治療後>
大動脈瘤の治療は、人工血管置換が治療の根幹であることに間違いありません。そのため、一般的には置換手術が困難な方にステントが薦められるのですが、 当院では、『その方に最適な治療はどちらか?』を重視して選択をしています。
このような方は、是非ご連絡下さい。再度、調べた上で最善策を考えましょう。
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職位 | 心臓血管外科部長 |
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学歴 | 愛媛大学 S60年卒 |
専門 | 大血管、開心術 等、心臓外科全般 |
略歴 | 東京女子医科大学心臓血管外科、湘南鎌倉総合病院、千葉西総合病院、イムス葛飾ハートセンター |
学歴 | 奈良県立医科大学 H5年卒 |
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資格 | 日本外科学会専門医、日本心臓血管外科学会専門医 |
略歴 | 亀田総合病院、湘南鎌倉総合病院、庄内余目病院、茅ケ崎徳洲会病院、大和徳洲会病院、徳田病院、 大隈鹿屋病院、葉山ハートセンター、千葉西総合病院、イムス葛飾ハートセンター、大森赤十字病院 |
学歴 | 1997年 宮崎医科大学卒業 2010年 京都大学大学院修了 医学博士取得 |
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資格 | 日本外科学会専門医、日本心臓血管外科学会専門医、アジア胸部心臓血管外科学会国際会員(ASCVTS) 、ヨーロッパ胸部心臓外科学会国際会員(EACTS)、 日本心臓血管外科学会国際会員(JSCVS) 、腹部ステントグラフト指導医(AFX) 、腹部ステントグラフト指導医(AORFIX) 、腹部ステントグラフト指導医(Zenith) |
略歴 | 飯塚病院、京都大学医学部附属病院、松江赤十字病院、倉敷中央病院、Chieti大学附属病院(伊)、 三菱京都病院、武田病院、川崎大動脈センター、高の原中央病院かんさんハートセンター |
時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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午前 |
市原 井上 ※新規の患者様は午前のみ |
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午後 |
市原 井上 |
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※木曜以外も電話連絡をいただければ対応可能な場合は診療致します。 電話04-7141-1117(代)心臓血管外科をお呼び出しください